連珠歴
- 1967.11
- 大学の学園祭で連珠部勧誘を素直に受け、大学連珠部に入部したのがきっかけ。
- 1968〜1971
- 京都連珠会の早川光勝氏、西田敏生氏を師匠に、 亀井清氏、辻和彦氏を大学連珠部先輩に、 同学年の吉田清二氏をライバルに、等と 恵まれた環境で連珠の鍛錬に励む。
- 1969.11
- 初段
- 1971. 4
- 卒業を機に三段をもらい、就職で関東に。
- 1973. 3
- 第13期彗星決定戦優勝。四段に。
- 1975. 3
- 第15期彗星決定戦優勝。五段に。
- 1979. 4〜2009.10
- 休珠。
- 2013. 9
- 第51期名人位挑戦者決定リーグ戦 (A級リーグ) 出場。7位/10。
- 2014.4,5
- 第10回チーム世界選手権参加。日本2チーム (5位/6) 三将。
- 2015. 8
- 第14回連珠世界選手権参加。QT:16位/24、BT:12位/37。
- 2016.4,5
- 第11回チーム世界選手権参加。日本チーム (6位/9) 三将。
- 2024.9
- 第8期中段戦準優勝。六段に。
役職等
連珠公認指導員(普及推進委員)、東海支部支部長、東海連珠会副会長
著書
以下に示すものはすべて 東海連珠会Webページ (http://tokai-renjukai.pya.jp/) の連珠資料のページからpdfファイルとして入手できます (一部は本サイトの 広報・普及資料 にも転載されています)。 よければ勝手にもっていって下さい (利用・複写・配布は自由ですが、著作権は放棄していません)。
- 「六路盤詰連珠 作品集」
詰連珠として成立する最小の盤である6×6の盤での詰連珠問題集です。 小さな盤ながら、連珠の基本手筋を使った問題が盛り沢山です。
「作品集-1 (第2版 2012.12.16)」、 「作品集-2 (2012. 3.11)」、 「作品集-3 (2012. 6.10)」、 「作品集-4 (2012. 9. 9」、 「作品集-5 (2012.12.16」 からなり、印刷するといずれもA5の小冊子です。 - “6×6-Board Renju Problems”
六路盤詰連珠問題集の英語版です。日本語版の1〜5を1〜3に編集し直したものです。
「No.1 (Dec. 2012)」、 「No.2 (Feb. 2013)」、 「No.3 (Feb. 2013)」 からなっています。 - 「一手の詰連珠」、2014. 9. 1。
うまく一手打つと次に四三や四追い等で勝てる勝利形を作ることができる、 という意味での易しめの詰連珠問題集です。 印刷すると横長A6版となります。 - 「連珠 (五目並べ) の基礎」、2015. 3. 1
A5サイズ209ぺージの本格的入門書です。 - 「珠々の詰連珠」 (1) 2017.11.15、 (2) 2018.12. 5、 (3) 2019. 8. 1、 (4) 2020. 8. 1。
種々のテーマのもとで易しめの問題を中心に集められた詰連珠問題集です。 横長A6版になっています。 - 「詰連珠:路地覗き 〜追詰め問題を作ってみよう〜」、2020.6.1
追詰め問題を作成する過程とその成果としての詰連珠問題をまとめています。 ハイパーテキスト機能を持つpdfファイルとして、及び 紙媒体冊子として利用できるように作られています。 - 「詰連珠・入門 〜5までの追詰め問題〜」、2021.6.1
攻め手側の1〜3手目(防ぎ手を入れて1〜5手目)までに勝ち形を作ることのできる短かめの詰連珠問題集です。 - 「異着・正着詰連珠」、2021.10.1
異着時の逆転詰連珠、正着による詰連珠を対にした詰連珠問題集です。
私の一局
「私の一局」として、随分古い時代の譜になりますが、 第1回新鋭棋士戦 (1973.10) での中村茂初段 (当時) との優勝決定戦を挙げておきます。
一次予選を勝ち上がった6名によるリーグ戦で、 中村初段と私が7勝2敗1分の同率首位となり、 両者による決勝一番勝負が行なわれました。 リーグ戦では先後各1局ずつでしたが、決定戦ということで、 先後握り・桂間連握り・後手指定の一番勝負でした。
今や天才の名をほしいままにする中村名人ですが、この時はまだ中学2年生でした。 名人への道をまっしぐらに駆け上がっていく彼のその初期の段階で対戦できたという意味で、 また私が勝てば順調に五段に昇段できるという機会を奪われたという意味で、 私にとって懐かしいものです。
第1回新鋭棋士戦 優勝決定戦
黒
真野 芳久
四段
(65分)
白
中村 茂
初段
(40分)
各手の補足(左上の点を(1,1)、右上の点を(15,1)の座標で表示):
3
リーグ戦での真野四段先番もこの斜月で、真野四段が勝っている。中村初段が敢えて斜月を指定しているのは何らかの作戦があるようだ。
6
他の手は考えられないこの一手。
7
7では(9,6)と打つ方が多いようだが、この7も戦える。
8
三々の焦点に打っておくのがほぼこの一手。
9
9では(8,10)と打つのが形。この9でも黒が打てると思われており、リーグ戦でもこの9で真野四段が勝っている。しかし、この9を打たせることが中村初段の作戦だったようだ。
11
リーグ戦では11を(8,10)としているが、危険を察知して変化したのか。
12
好形を作る準備。
13
反対止めは白に追詰めが残る。
14
白14が好手で、これで白有利のようだ。黒は次に(10,7)といきたいが、白(8,4)の四ノビがある。
15
頑張った手だが、白の勢力はなお強い。(10,6)としても白の勢力を抑えるのは難しいだろう。
16
必勝形に近い好形を作って白有利。ただし、(11,6)での三々禁を狙って、16で(11,8)と打つ追詰めがある。
17
防ぎにいっても防ぎきれないとみて、黒17からは先手で白模様を消しにいこうとしている。
20
三を止める前に絶対に忘れてはならない四ノビ。
23
これも忘れてはならない四ノビ。
25
ここからは先手を取ろうとする戦い。白が先手を取れば容易な白勝ち。黒が防ぎきるのは難しいけれど、先手を取ることが絶対条件。
30
30は止むを得ない。(9,5)に止めると、黒には(30, (11,7), (12,7), (13,7))という四追いが残る。この30でも白には(10,2)の三々が残り、相変わらず白が有利。
31
剣先を残して防ぎに利用しようとする三ヒキ。白が欲張れば勝ってしまおうとする狙いもある。
32
白は間違えずに32と止める。逆止めだと、((9,11), (11,9), (14,6), (12,7), (14,7), 32)の四追いがある。
33
この四ノビはしない方が良いようだ。
35
急所の防ぎ。だが…
36
白の猛攻が続く。白は三を作り、(9,5)での四三を見ている。
37
譜では四ノビで三を止めてから四三を防ぎにいっている。別の止め方として、(12,7), (11,7)と四ノビして四三を止めてから(14,6)と白の三を三で止めておく方法もある。後者の方が良かったかもしれない。
43
これで上辺は防ぎきれたように見えるが…。43では(7,3)と三で四三を止める手もありそうだが、白は三を止めておいて上辺に手が残り、黒はやはり上辺に手を入れなければならない。
44
下辺に手が残り、白は下辺に転戦。
45
(11,10)止めは白(8,11)からの攻めがあるので(7,10)止めだが、長連筋にされるのを嫌っての止める前の四ノビ。大勢には影響ない。
48
白48からは読み切りの追詰め。
56
白56にて黒投了。(13,10)点四々禁などが残っており、四ノビは役立たない。白14, 16の好手で白が優勢を築き、勝ち切ったと言える。黒は頑張って防ぎきろうとしているが、白勝ちは変わらないにしてももう少しねばる方法はあったようだ。