河村九段がかつて連珠世界誌に連載した研究を、 著者の了解のもと、再掲載しています。
浦月四題目の解明
図1にある黒1・白2・黒3の形を浦月(ほげつ)と言います。 白は図2の4が強い手ですが、黒5では図のA, B, Cのいずれでも黒が有利とされています。 有段者の対局では、 「四珠交替打ち」や「題数打ち」と呼ばれる開局規定を使いますので、 黒は5を自由に打てず、更に4つ目や5つ目等の候補を示す必要があります。 黒5の4つ目として、図3の5が良さそうだとは言われていましたが、 これで黒有利かどうかは明確でありませんでした。
図1. 図2. 図3.
本研究ノート「浦月四題目の解明」は、 その疑問を解明しようとした意欲的な検討結果です。 「連珠世界」誌の2011年10月号〜2012年7月号まで 10回にわたって連載された記事の転載となっています。 (転載:2018.11.3)
雲月・雨月桂馬挟みの研究
図1にある黒1・白2・黒3の形を雲月(うんげつ)、 図2にある黒1・白2・黒3の形を雨月(うげつ)と言います。 いずれの図でも白4と桂馬挟みに打つのは強い防ぎの1つですが、 これらは上下対称の同形となります。 同形なので図1を元に考えることにして、 白4までの図に対して図3にある黒5の三は、 白6と防がれ以前は黒良くないと思われていました。 しかし、最近の研究では黒悪くないのでは、と言われるようになり、 実戦でも時折見られるようになっています。
図1. 図2. 図3.
本研究ノート「雲月・雨月桂馬挟みの研究」は、 図3以降の黒の打ち方を調査・研究したもので、 「連珠世界」誌の2015年12月号〜2016年9月号まで 10回にわたって連載された記事の転載となっています。 (転載:2018.11.14)
松月定石の一研究
図1にある黒1・白2・黒3の形を松月(しょうげつ)と言います。 図2の白4が強防で、定石とされる黒5としても黒にとって難解な手順が続きます。 図3の白10までは一つの自然な流れで、黒11は九州流と呼ばれる有力な手段です。 その後の白12も自然な手です。
図1. 図2. 図3.
本研究ノート「松月定石の一研究」は、 図3の黒13とした局面以降の黒の打ち方を調査・研究したもので、 「連珠世界」誌の2009年4月号〜2010年1月号まで7回にわたって連載された記事を、 図番号追加や文章の変更等の著者自身による編集がなされての転載となっています。 (転載:2019.10.22)
彗星ガイド
図1にある黒1・白2・黒3までの形を彗星(すいせい)と言います。 四珠交代打ちが採用されてから打ち始められた珠型なので、 これまでほとんど研究されてきませんでした。
図1.
本研究ノート「彗星ガイド」は、 彗星の基本的な序盤の打ち方(特に黒番)を調査・研究しガイドとしたもので、 「連珠世界」誌の2016年10月号〜2017年12月号まで15回にわたって連載された記事を、 著者自身による編集がなされての転載となっています。 (転載:2020.8.13)
遊星ガイド
図1にある黒1・白2・黒3までの形を遊星(ゆうせい)と言います。 四珠交代打ちが採用されてから打ち始められた珠型なので、 彗星同様これまでほとんど研究されてきませんでした。
図1.
本研究ノート「遊星ガイド」は、 遊星の基本的な序盤の打ち方(特に黒番)を調査・研究しガイドとしたもので、 「連珠世界」誌の2018年9月号〜2019年10月号および2020年3月号の 合計15回にわたって連載された記事を、 著者自身による編集がなされての転載となっています。 (転載:2020.8.14)
【 今後も様々な観点からの、様々な方々を対象にして、 読みやすく分かりやすい連珠講座記事を掲載していく予定でいます。 ご期待下さい。 】